冨貴工房へようこそ

冨貴工房では、天然味噌、鉄火味噌、黒炒り玄米、茜染め、麻炭染め、麻地下足袋、麻褌作りなどを行っています。
531-0071
大阪府大阪市北区中津3-17-12
fukikobo@gmail.com

ワークショップの参加意思表示とキャンセルについての考え

鉄火味噌づくり
天然味噌づくり
胡麻塩づくり
茜染め
麻炭染め
蓬染め
薬膳講座
放射能対策講座
など。

冨貴工房でおこなうワークショップはすべて「これからの世界を生きていく上で大切だと思う事」を分かち合うことをコンセプトに開催されています。

そして、ワークショップを開催する上で大切にしたい事は

・ワークショップを成り立たせているのは主催者だけではなく、参加者全員。

・ワークショップで共有したい物は、作業のノウハウや、持ち帰れる味噌や染物ではなく、ものをつくる上で大切にしたい「価値観」や、ものをつくる「プロセス」そのもの。

などです。


ワークショップへの参加意思表示をする際には、以下の文章に目を通しておいていただけることを期待します。

1、参加意思表示、そしてキャンセルの意思表示は責任を伴うもの

私たちは消費者として生きていると、どうしても世界に対して受身になりがちです。

生産や加工の現場に対しては「安全安心なもの」や「心地よいサービス」を求めるものの、その裏側で「お金を払っているんだから、もっとサービスしてくれ」「お金を払っているんだから、もてなされて当たり前」「この場を心地いいものにするための責任は自分にはない」といった受身な姿勢が見て取れることがあります。

カフェで、コンビニで、バスや電車の中で、自分がお客さんだと思った時に生まれる「自分はこの世界の責任者ではなく、お客さんである」という意識。

それは、イベントやワークショップの現場でも同様です。

しかし実際は、イベントに参加する時、ひとりひとりの参加者のマナー、態度、価値観、表情、動き方、そのすべてがイベント全体に影響しています。

このリアリティは、
「ひとりひとりの生き方は、世界全体に影響を及ぼしている」
という事と同義です。

冨貴工房でのワークショップは、参加人数枠が少ない場合が多いです。

それは、ひとりひとりにしっかりと伝えたい、有意義な体験をしてほしい、と思うからです。

大量生産ではなく、少量ずつ、ひとつひとつしっかり丁寧に作るために、ひとつひとつのワークショップを丁寧におこなっていきたいという想いからそうしています。

定員が限られているということは、本気で参加したいけれど定員いっぱいであきらめざるを得ない、という人が常に存在するということです。

だからこそ、気軽に参加意思表示をして、気軽にキャンセルをするということは、やめてください。

「仕事の都合でキャンセルを」

「体調不良でキャンセルを」

というメッセージを頂くたびに、その気持ちを汲みたいと思うと同時に「主催者の意図は汲んでもらえているのだろうか」という気持ちもよぎるので、この文章を書かせていただいています。

仮に参加意思表示をされた後、イベント開催直前にキャンセルする場合、そのことでイベントにどのような影響が及ぼされるか。

これはたとえ話ですが、実話として何度もあったエピソードです。

たとえば重病を患った方、家族が重病を患っている方が鉄火味噌や黒炒り玄米作り、漢方や鍼灸、薬膳といったワークショップへの参加を希望されたとします。

あなたが参加希望をしていることで、イベント参加人数は満員となっており、この方は参加を出来なかったとします。

そしてこの方は参加をあきらめ、当日に別の予定を入れたとして、あなたが直前にイベント参加をキャンセルされた場合、この方は参加することができず、なおかつ席は1席空いてしまいます。

さらに、講師を呼んでいる場合は講師料の捻出の負担は工房にかかります。

材料を仕入れている場合はその負担についても同様です。

これは仕方のないことです。

よく考えて参加意思表示をおこなっても、様々な事情でキャンセルをせざるを得ないことはあるでしょう。

その事情を尊重したいと思います。

と同時に、工房としての事情についても同様にご理解をしていただきたいと思っています。

それでこそ、一方通行ではない「イベント消費者」と「イベント生産者」といった関係ではない「ワークショップを成立させているメンバー同士」の対等な関係が成立すると考えます。

・・・

「ワークショップの趣旨や内容などを理解する前に素早く参加意思表示を行い、キャンセルについても気軽におこなう。」

これでは、真剣に参加を検討している人、真剣にイベントを主宰している人と、気持ちの上で均衡がとれません。

どうか気軽な参加意思表示はなさらず、もし参加を希望される場合は「仕事の都合」「体調不良」などについても、それが起こらないように細心の注意を払っていただきたいと思います。

また、体調についても「体調不良なのだから仕方ない」と開き直らないで頂きたいです。

もし仕事であれば、その日に向けて体調を整えるでしょう。
それと同様の責任感をもって、当日まで体調を整えてください。

厳しい事を言うようですが、工房を開いてから3年経った今、あまりにも気軽なキャンセルが相次いでおり「このままではワークショップそのものを辞めようか」とまで思っていることを、ご理解いただけたらと思います。


2、ワークショップで共有したいことは、その中身(テクニックや、その日に入手できる加工品)ではなく、「自給」や「養生」につながる価値観


参加者と主催者、講師の間に「お客さん」と「先生」、もっといえば「受け身な人」と「主体的な人」という垣根を作るのではなく、「ワークショップという場を共に作っているメンバー同士」という関係を作っていきたいと思っています。

それが「実現可能かどうか」ということに関わらず、毎回そのような意図をもってワークショップを開催しています。

政治についても、経済についても、地域づくりについても、同じ事を大切にしていきたいと思っています。

ワークショップはそのための実践の場だと思っています。


「当工房の考え方に賛同できない」という方がいらっしゃることについては、その考え方に関わらず、尊重をしたいと思います。


ものづくりについての考え方、ワークショップを主宰する上での考え方に正解はなく、その価値観も多様であったほうがいいと思っています。


みなが同じ考え方、価値観になればいいとは思っていません。

それぞれがそれぞれの考え方、価値観をもとに仕事をしていくことで、自立した商い、自立した経済および経済圏が多様に立ち上がっていくのではないかと思っています。


ここでは当工房の現時点での考え方とスタンスを明らかにさせていただきました。

この考え方とスタンスは、工房を運営する中で醸成されてきたもので、今後も変化をしていくことになるでしょう。


そして、その変化は、自身の実践とそこからくる気づき、理解から生まれるものだけでなく、自身と異なる価値観との出会いと相互発酵から生まれるものと混ざり合ってこそ促進されるものと考えます。


ですから、ここに書いてきたポリシー、価値観、スタンスに合意できないという方の考え方を尊重したいと思います。

・・・

最後に、TOKYO URBAN PERMACULTUREを主宰するソーヤー海君による「費用の理念」という投稿の一部を引用させていただきます。


私自身ここに書かれている世界観のすべてを理解できるわけではありませんが、これからの経済を考える上で大きな学びをいただいています。


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 これはバークレーにあるメニューに値段のないネパール料理店のお話です。

メニューには値段が書かれていません。

なぜなら、食事後にいくら払うかを「客」が
決める仕組み だからです。

ギフトエコノミーとは、
自ら進んで与えることを前提に成立する経済。

需給関係で価格が決まり、貨幣の支払いと引き換えにモノやサービスが提供される市場経済とは異なり、ギフトエコノミーでは、お互いの善意と信頼関係が必要です。

ところが、この店では、ギフトに対して直接の見返りを期待するのではなく、信頼関係のない見知らぬ次の人に対してギフトを送るという思想、すなわち
「ペイ・イット・フォワード」 が根底にあります。

エコノミーとは、「ペイ・イット・フォワード」 が
自ら進んで与えることを前提に成立する経済。

需給関係で価格が決まり、貨幣の支払いと引き換えにモノやサービスが提供される市場経済とは異なり、ギフトエコノミーでは、お互いの善意と信頼関係が必要です。

ところが、この店では、ギフトに対して直接の見返りを期待するのではなく、信頼関係のない見知らぬ次の人に対してギフトを送るという思想、すなわち「ペイ・イット・フォワード」が根底にあります。



そしてダーナの説明
dâna(ダーナは「あげる」「与える」ということで、英語の give です。

「お布施」という言葉からは宗教的な寄付行為を連想しますが、ダーナはもっと単純で広い意味です。

誰かに何かを与えることはすべてダーナになります。

知識のある人が何かを教えてあげたり、時間のある人がその時間を使って誰かの役に立つこともダーナです。

人は他人に何かを与えることによって社会の中で役に立つ存在となり、その生き方が意味のあるものとなります。


5.パーマカルチャー倫理のひとつがShare the Abundance(豊富な物を分けあう)です。
自分が持っている豊富な物と言えば、ここ数年実践してきたパーマカルチャーと平和活動の情報や経験、そして活動に情熱的なエネルギーだと思います。それを広めるのが僕の使命だと感じています。

こんな事を言いつつも、やっぱりこれからどう生活していくのかが心配ですが、そんなことにとらわれずベストを尽くして、素敵なワークショップをみんなで作っていきたいと思っています。新しい文化作りの実験。

・・・



お互いの意志、価値観を尊重しあいながら、

養生と手仕事の世界を共に創造していけたらと思います。



冨貴工房代表 冨田貴史 拝